テーブルマナーにスポット
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テーブルマナー>ワイン |
* * * ホテルでの食事のマナー * * *
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グラスの持ち方
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グラスの持ち方 | ||
◆シャンパングラスや、ワイングラス、食前酒や食後酒に使用するチューリップの花に見たてられる形状のグラス類。長い脚を持ち、テーブルに接地する部分が円盤状のグラスのどこを持つのが良いのでしょうか。 せっかくの長い脚は、見せる要素とともに、貴方に持って頂くためにあります。どのグラス類においても、グラスの下の部分をお持ち頂くと綺麗にみえます。もちろんそれには意味があり、グラスはその意味と、美的曲線を考え造られています。 人間の基礎体温は、36、8度前後。その温度を体温として保っています。この温度は、グラスの持ち方一つで華麗でいて薄く仕上げられたガラスを通して、液体温度を劇的にそれも急速に変化させることになります。 ワイン、シャンパンの液体が、注がれた部分をバルーンと呼びます。そのバルーン(グラスの上部チュウリップの花の様に見て取れる部分です)を持ったり、手のひらで包み込む様にして、お飲みになると、白ワインなら5度から、赤ワインで18度前後までの飲みごろな温度は、人間の基礎体温との温度差同様な分だけ、急速に温度変化をなします。同時にそれは、ワイン事体のテイストその物を変化させてしまいます。 ワイングラス、シャンパングラスのような脚の長いチューリップ型のグラスは、液体の温度変化を一定にしたいが為の造形の美です。グラスの柄の部分、綺麗な脚は貴方に持って頂くその為に作られたものです。理論武装の容量だけグラスの美の追求は、半端ではありません。 カクテルグラスを使用したショートカクテル(急速に冷やし、短時間で飲んでいただきたい、氷の入っていないカクテル)も同様に、綺麗な脚を持ってお飲みになって下さい。柄の先、上部の逆三角形の部分を包み込み飲まれると、あっと言う間になまぬるいカクテルになってしまうため、注意して下さい。 しかし、その逆で、綺麗な脚は短く出来ていてバルーン(チューリップの花の部分)は大きく、口のすぼまっている。手のひらで包み込むようにして飲むブランデーグラス。ブランデーをストレートで飲むことの用途にて作られたグラスです。ブランデー自体の芳香(ブーケ)と、手のひらの温もりで温度変化させ蒸散する微粒子が飲み心地を変え、至福の一時を増やします。 1950年代以降のブランデーは、ブランデーグラスその物の役割を必要としない、きわめてクオリティーの高い製品に進化してきました(その昔、香りを楽しむには、手の温もりが、絶対条件な時代がありました)。ストレートでのブランデーをブランデーグラスでなくても充分に堪能できる様になりましたが、温度の変化を楽しむには今なお、必要不可欠な事は疑う余地のないところです。このグラスの一つの特徴として、グラスを横に寝かし、グラスからこぼれない容量が丁度30ml。つまりシングルの容量になっています。ブランデーをストレートで飲む場合、シングが適量であり、ゆっくりと時間をかけて、大人の時間を楽しむことをマナーとしてとらえ、考え造られたのでしょう。 その他、どのグラスを持つ場合においてもグラスの下手、中央より、下の部分をお持ちになって下さい。ショートカクテルのカクテルグラスの持ち方の説明をさせていただいたところで、その反対に位置するロングカクテル(ショートカクテルより時間をかけてお飲みになれるカクテルの事を言います)には、コリンズグラスと言う縦に長い円柱型のグラスを使用します。口の狭い高さの有るグラスは炭酸ガスが逃げにくいというプラスの用途から作り出されたスタイルです。カクテルの中でも飾り付けのいっそう映えるグラスです。これにおいても(全てのグラス)中央部から下を持ってお飲みになって下さい。カクテルを造る行程の中では、急激に冷やす作業(ミキシンググラスを使ってのステア―、シェイカーを使ってのシェイク)を必要とします。手の温もりで温度を変化させては、本来の味をそこなってしまうからです。綺麗なグラスの持ち方は、大人を魅せることとイコールです。 |