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 マナーと作法の違い 

    

マナーと作法の違い
◆日本人の食生活スタイルも畳に卓袱台は過去の遺物なのか?生活デザインのアートとしての感が否めない今日の現実。時代錯誤か、スローライフな生きかたを価値観と判断した人のライフスタイルなのか?(食卓の西洋化)こんな表現もダイニングと言う言葉に簡単に一蹴されてしまいます。

あらゆる文化を取り入れて中途半端をみごとにライフモダンなどと表現してしまうことのできる民俗性、多様化する食卓文化の中で、日本文化の継承出来る物は一つでも多くつないで行くのが個々の役目のように感じてなりません。さりとて、西洋の食生活スタイルをそのまま家庭に持ちこんでいる方は、まれにはいらっしゃるのでしょうが、文化財指定の洋館ならいざしらず、一般家庭ではあまり見当たりません。事ほどさような融合食卓文化の中にあって、根源的に大事にすべき日本料理、そしてその作法、マナーは、間違いのなく、文化継承しなければなりません。

ここでは、日本料理と、西洋料理の向き合う時のその違いをご説明致します。日本の料理の召し上がり方は、ご飯茶碗、汁物のお椀と、手に取って箸を使い、扱い、杯もしかり、手に取り相手の酌を受けることが基準であり、なみなみ注がれた酒と杯は、手に扱うがごとき口に運びます。器を取り持つ作法は、真逆、西洋の発想とは根本的に違いがあるように感じます。

西洋では、皿とテーブルは同じものとの価値基準がどうもあるようです。その昔の絵画を見ると、テーブル上に料理がそのままの状態で置かれ食事をしている様子がえがかれていますし、現在でもかの地では、パンなどはパン皿なしで、じかに置くカジュアルレストランもあります。皿がテーブルの一部であることの価値基準、原点での発想です。器を手に取って扱う日本料理の召し上がり方の定義と、皿自体をうごかすことがマイナスのイメージになる西洋料理のマナーの認識を承知しておいて下さい。

レストランや家庭でもそうですが、ワインや、シャンパンをご自分で手酌する方を日常的に日本では見かけます。又あなたが自宅にお客様を向かえた時に、ワインや、シャンパンでお持て成しをする際、お客様のグラスの中身がなくなりかけている場合、注ぎ足しにボトルを持ち、お客様のグラスに注ぐことでしょう、その際注がれるお客様の方は「あ・・・申し訳ない、有難うございます」など、行為に対しての礼の気持ちからグラスを持ち日本酒同様なさかずき感覚で何とはなしにグラスを持ち上げ答えてしまうケースがあります。西洋料理のマナー感覚ではグラスはそのまま置き、相手が注ぎ終わるのを見て、それからグラスにそれもグラスの柄の部分を持ち口に運びます皿や、グラスを持ち上げたり、動かす事は西洋料理では上品ではない作法になります。唯一許されているのが、残り少なくなったスープをすくうために、皿の手前を持ち上げることだけです。

日本人の場合お茶事懐石の習慣と、精神が、潜在的に身についているようです。主人のあとかたづけの時に少しでも楽にするために、食事が終わったあとに食器類を片付けやすいように動かすことがあります。(お茶事懐石、懐石、会席、膳料理の作法は、別と考えて下さい)それをそのまま西洋料理にあてはめては上品でなくなってしまいます。日本も西洋も持て成す作法や、お持て成しを受けるマナーも共通の土壌です。しかし、環境が(辿ってきた歴史,文化)違えば、おのずと開発の違いが出るのは必然なのです。

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