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魚料理のマナーと知識2

    

魚料理のマナーと知識A

◆今から29年も前の話です。学生でした。アルバイトで入ったお金を手に19歳の冬に新宿東口雑居ビルの中にあるフレンチレストラン(店名までは覚えておりません)に足を運ぶキッカケを掴みました。

西洋料理の中で最初に頭に浮かび注文したのが舌平目のムニエル(sole meuniere)でした。想像したフレンチの魚料理の代表、舌平目のムニエルと実際に運ばれて来た一皿とどうも一致しないのです。膨らんだ想像は、時として現実を超えてしまうケースがあり、正しくその通りでした。考えていた以上にシンプル過ぎたため何だかがっかりした記憶が残っています。

ムニエルですからバターで焼き上げています。シャトー(三日月型)に切ったレモンが脇に添えてあります。バターソースの上に、このレモンをかければ良いこと、そこまでは判りました。しかし 骨付きの状態でどうカットして食べれば良いのか?サービスマンがきれいに客前で骨を取りフィレ(切り身)の状態にてサーブするほどのレストランではもちろんなく、悪戦苦闘したことが昨日のように思い出されます。上手いこと骨と身をはがせずグチャグチャになり綺麗に食べる事とは難しいと悟らせた一品でした。

後から考えれば既に焼き上げられている身は柔らかく頭から尾のほうえと中央からナイフで切り込めば身は簡単にはがれ、一口づつ食べれば良いだけの事。上の身を食べ終わったならば下の身は、フォークで押さえナイフを使い骨の下をくぐらせれば簡単にはがれ綺麗に食べられます。そんな事を知ったのは、ずっとずっと後の事となります。何しろフレンチレストランが初めて、舌平目事態を見たのも初めて、緊張の中食べる事の難しさはスマートに食事をしている廻りのテーブルのお客さんを見れば一目瞭然。気恥ずかしさと、場違いな自分。そして習うより馴れろを学んだフレンチ魚料理初体験の出来事は29年たっても鮮明に覚えております。

舌平目に限らず中骨の付いた状態でサービスされた場合。同様にナイフ、フォークを使用することで綺麗に身がはがれ本来の魚の味が堪能できます。何より習うより馴れろは、実践とした経験が物語っています。トライした数で心にゆとりが持てることは、イコールです。誰しも通る気恥ずかしさは、最初のステップとお考え下さい。

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