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* * *チーズ * * *
チーズのマナーと知識2

    

チーズのマナーと知識A
◆先日新聞の一遍に世界遺産について、こう記載されていました。「人類にとって普遍的な価値がある遺跡や自然の保護、保存を目的に、1972年に選択された世界遺産条約に基づき、ユネスコの世界遺産委員会が審議、登録する。歴史的建造物などの文化遺産、希少動物の自然遺産、両方を備えた複合遺産がある。・・・」  この文章を読みながら、普遍的な食の文化遺産は、どう評価されるべきなのだろうか?しばらく考えてしまいました。 

自然が生み出したチーズ。ナチュラルチーズについて・・・勿論、偶然から物語りは始まります。昔、昔のお話です。在る旅人が羊の胃袋で作った水筒に、山羊の乳を入れて旅に出かけました。喉の渇きを覚えたのが、しばらくしてからだったのでしょう。水筒を開けてみて、いざ乳を飲んでみようとしたところ、水溶物と固形になった乳の塊でした。食してみたら なかなかいける味わいを発見しました。しかし、旅人は洞窟の中に残った乳を置き、しばらくの間その存在を忘れてしまいました。在る時その乳の固形物を思い出し食してみたら、以前よりまろみが出て、旨味が増していたそうです。適度な温度、湿度と乳酸菌、酵素の働きでナチュラルなチーズが出来上がり、その味を人々に言い伝えたと言います。その発祥は中近東だ、いやモンゴルから生まれ中近東に渡り、トルコ、ギリシャ経由にてヨーロッパに伝わった、 など、など、それぞれの民話から引き出しを開けて語りかけてくる神話の様です。偶然も必然として捕らえ、基準のない栄養価を体で感じ、体感から薬としても重宝に扱われたことでしょう。あながち民話から出た語り部をあなどる事の出来ない発祥と感じます。

チーズ
古代ギリシャでは栄養価にナチュラルチーズは欠かせないものであったそうです。ほぼ時を同じくしてイタリアのパルメザン、ゴルゴンゾーラも存在を確認できています。ローマ帝国はヨーロッパに勢力を拡大し、それに伴いフランス、スイス、オランダなでへ伝わり、その国の気候、風土、開発力の見識の違いにて、それぞれの国の個性的で、基礎的なチーズが出来上がって行きます。ワインの発祥もそうですが、食の発祥においては、モンゴルや、ギリシャ、ローマの名前が必ず出てきます。神話や、活字としての便りが残されているからに他ならないと思いますが、アフリカの何処かの地で、ネイティブアメリカの誰かの手で、オーストラリアの原住民、アボリジニーの先祖達も記載や神話としての足跡がたまたまないだけで、きっと同様な時期に同様なチーズを同じ月を見ながら食べていたのではないでしょうか。自然が生んだ食を、今現在もこれからも普遍的に食べてゆくことは、価値のある自然保護、歴史的建造物などと同様に世界遺産として心の中で受け止めておくべきでしょう。

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