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サラダのマナーと知識3

    

サラダのマナーと知識B 
シーザーサラダ

 本を読む習慣から少し遠くなってきました。都市ホテルに勤務していた長き時代には、通勤ラッシュが読書を日常化させてくれました。勤務地までの車中の本、帰宅時の車中の本、自宅での本、三冊同時進行、左手につり革、右手に文庫本で荒波の車中、上手いこと体のバランスをとっていました。人息で冬でも汗をかく渦の中、我を忘れない術だったのかもしれません。激務の通勤が無くなる変わりに読書量が確実に落ちました。ストレスから逃避したい時間が短いと読書量は減るのかもしれません?それでも現実を凌駕するとてつもない想像力を持った作品に出会うと夢中になって時間を忘れます。

さて、料理のサービスの中で想像力や演出を巧みに利用し、美味しいものをより美味しく見せる術があります・・・フレンチレストランの醍醐味に、お客様の前で料理の仕上りをプレゼンテーションし、ショーアップする演出料理アイテムがいくつかあります。その中に代表的なサラダ料理があります。

シーザーサラダシーザーサラダです。メキシコ・ティファナのホテルオーナー。シーザー・カディーニは、食材が少ない時に大挙して訪れたお客様の前で、苦肉の策で残っていたサラダ食材とチーズを巧みに使い、演出力たっぷりに、その場を凌ぎました。その時に出来あがったサラダ料理が後にシザーサラダと言う名称としてアメリカは、西海岸から評価は広まり、現在のような世界中で愛されるサラダにまで発展してきたわけです。災い転じて大きな福を生み出すには、創作力と、演出がキーポイントのようです。

大きなサラダボールにレタスを入れ、ガーリックオイル、塩、黒コショー、レモンを絞り、ウスターソース(lea&perrin社の物でなければいけません)を入れます。アンチョビのフィレをペースト状に潰します。半熟のゆで玉子を入れ、パルメジャーノ・レジャーノのおろしチーズを全体に絡まるようにします。最後にクルトンを入れ完成しますが、この行程にはそれなりの時間がかかります。勿論サービスマンがお客様の前でゆっくり時間をかけてドレッシングを作っていきます。演出はこれでもか!と までにすることが、このサラダの基本スタイルです。ごまかして行程や、食材を端折ってしまうレストランも中にはありますが、シザーサラダ風と言う事で、味もシザーサラダに近いサラダと言うことです。読書、スポーツ、そして食欲の秋です。本物の味を堪能する絶好な季節です。夢中になる本と、夢中になるサラダが有れば、この秋は、よりいっそう楽しい時が過ごせるような、そんな気がします。

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